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サルたろう [1988年7月(第3回)〜1992年8月(第43回)] |
古山(以下K):ほうすね。なんというか、ポップな絵がオシャレでした。今回は、解像度の関係で伝わりにくいかもしれませんが。
S:そう。前回も書きましたが、この時期のハガキはオリジナルが無いんですよ皆さん。で、伊藤君の限定版からコピーしてるわけで。つまり、雑誌掲載時にコピー、それが印刷されたのをコピー、それをスキャンしてるわけです。オリジナルはもっといい線だし科白も読みやすい、という事を殿堂入りされた4コマerの名誉のため、断っておこう。

S:当時確か17歳の女子高生だったね、サルちゃんは。んでこのネタ。まぁ今時の女子高生なら驚かんが…。コマ番号のところも芸が細かいな。
K:ほんとだ。この、一見ラフに見える線ですが、センスないと、こういう風には描けないもんですよね。書き文字もイイし。
S:何か数年を経て観ると改めて発見があるなぁ(妙に感心)。

S:「ご、ごめ…」とかいうレスポンスもいいよね。とにかく絵柄もそうだけど全体的なセンスがいいんだよなぁ。作風が確立されている、この年で。
K:このシンプルな線でね、表情がすごく出てるんですよね。3コマ目で曲がってる足が、次にはパタンという感じで下りてたりとか、そういうディテールがしっかり描かれている。
S:漫画というのは常々「省略の芸術」という、えー、あー、信念がございましてね私。この線でしっかり表情が、それも実感でわかるように伝わるって凄い事ですよ。技巧に凝ると写真トレスとかトーンで立体感とかいう事になるんだけど、例えば林静一画伯のように、2本の線をスーっと引いただけで女性の艶めかしい足が表現できる、というような(以下250行のウンチク削除)
K:(それを受けての自論182行削除)。さて、次は「ずつうちゃん」ですが。

K:オシャレ者ですよね。なんか「ミヤガミさんありがとう!」とか書いてますが、当時4コマer仲間の宮上朋子(ミヤガミホトリ)嬢に対するレスですね、これは。
S:そうだね。いずれこの殿堂にも登場する事になるでしょうが、本誌入選も果たした宮上嬢、今何してるのかなぁ。…とそれは置いといて。
次の「これってやられると意外とムカつくよね」のタイトル部分にあるイラストも、見づらいけどキナメリ氏のキャラクターが好き、と書いてある。

S:盛り上がってたね〜。それにしてもこれ、トーンがツブレてんだかトンでんだか、もったいない。当時はボツにしたくなくて、詰め込めるだけ詰め込んでたからなぁ。
K:この頃が縮小率のピークみたいですね。誌面では、以後ちょっと読みやすくなるようです。
ところで、服のソデに「モリッシー」とある事から、サル師はスミスのファンであったと推測されます。
S:細かいな、君。
K:そして次は「朝礼」。これ、好きだなあ。僕こういうの大好き。

K:逃げ惑う人々の顔もイイですし。なんか、今思ったんだけどアメリカのカトゥーンぽいですよね、一貫して。コミカルなキャラとか。
S:そうそう。思い出したけど折にふれてカラーイラストの年賀状とか暑中見舞いとか頂いたっけ。実に才能あったなぁ。
K:過去形ですか。
S:だって今何してるか解らんもん。普通の主婦とかになってるのかねぇ。惜しいねぇ。
で、この頃4コマer同志でも互いにファンだと言い合ったり交流があったので、栄誉ある4コマ師範第一号のサルちゃんのインタビューを掲載しました。ちょっと見づらいけど。「イカ天」なんて時代感じさせるねぇ。

S:なるほど。さすが一時期の4ガロデータマン。ところでサルちゃんはこの頃から受験〜合格〜入学、と多忙ゆえ投稿がトビトビになったりしばらく無かったりしたんだよね。で、「初めてとろけるチーズを買った日」が久々の登場だったんだっけ。

S:ああそうか…そうやって皆消えていくんだねぇ…そういえば当時ぶんか社にいたガロ読者でもあった大栗氏から4コマ雑誌の書き手を紹介して欲しい、というのでサル師ほか数名の師範を送り込んだっけ。つまりメジャーデビューしたわけなんだよね。
K:それが現在の「シャレダ!」の原形なんですけど、すごい画期的な創刊ですよね。3分の1ぐらい4コマer出身でしたから。
S:凄かったねーあの雑誌! 廃刊間近の平凡パンチ→パンチザウルスよりガロ含有量高かったもんなぁ。大栗氏には4ガロ特別功労賞をここで贈ろう。って何も出ないんだが。
K:何も出ませんが、心の中で生涯感謝し続けましょう。
さて、今回の殿堂入り「サルたろう師範」でしたが、数多いた4コマerの中でも卓抜した実力者であった事は間違いありませんね。
S:卓抜した才能、これ師範ちゃんだけでなく常連さん皆に言えるんだけど、とにかく自分が毎回楽しませて貰ってます、今でも。そんな殿堂コーナーですが、次回はいよいよ海宝正毅師範のメガトン級の作品群をご紹介しましょう!
K:楽しみっすねえ。