早稲田大学の学生が発行する雑誌「GRAMINEES」(グラミネス)に掲載された鶴岡インタビューを一挙公開!

I N T E R V I E W

鶴岡法斎って何者だ!? 〜異端者の道程
取材・構成:山下浩平
99年度から第二文学部の夏期講座に登場した「漫画史」。多彩な講師陣を擁する10日間の日程のなかで、学生達の一際大きな拍手でその講義を終えた講師があった。鶴岡法斎氏。新進気鋭のライターでもある氏はいったいどんな人物なのだろうか。秋の夕暮れ時、その人は我々の前に現れた。

「自分が大学講師になったって、
ホント世も末だなって思った」


----まず第二文学部で漫画史の講義を持つに至った経緯をお聞きしたいんですけれども。
鶴岡▼高橋先生の紹介で。僕の知り合いの編集が高橋さんと仲がいいんですよ。高橋さんが漫画史で何人か探してるって話で。最初僕はそんなもんできるわけないって話をしたんですけど。

----高橋先生と実際にお会いになったのは?
鶴岡▼一月くらいじゃないかな。今年入ってからですよ。その時やってもらえないかって言われて。断る理由もなかったんですけどね。とりあえず高橋さんに自分の本を渡して。今年の頭に出したやつを。でこれで無理だろって話してたんですよ、仲間内で。

----『ガラクタ解放戦線』ですね。
鶴岡▼ええ。あれは内容酷いですから、内容的に(笑)。自分でも計算したんですけど、6割が下ネタなんですよ。エロ本時代に僕が書いてた原稿を全部集めた、全部というか半分以上がエロ本時代に書いてた原稿なんで。そしたら自分が講師になったっていう連絡が来てですね。ホントに世も末だなとかって思ったんですけどね、あの時は。周りの友達信じない信じない(笑)。

----講義は二日間やりましたよね?
鶴岡▼そうそう。一ヶ月くらい前になんか二日やってくれって言われて。どなたか講師の方が急に出来なくなったって。最初なにがやりたいってかって言われた時に僕は手塚治虫以外の日本漫画史みたいなものと、漫画の産業的な部分からみた部分というものをしたかったんですね。で自分でもうまくまとまらなかったから、やっぱり自分としては作家性の部分と産業性の部分と二つに分けたいなぁって気持ちがちょっと強かったんで。これ一緒にやると、確かにひとつの事なんだけどちょっと混乱しちゃうかなぁとか思って。

----結果的には良かったわけですね。
鶴岡▼うん、僕としてはよかったですよ。うん。

----今回講義という形式は初めてだったと思うんですが、いつもと何か変わった事とか?
鶴岡▼取り合えず言いたいことだけはまとめておこうって。メモ用紙一枚くらいで。自分の言いたいことがコレとコレとコレで、用意する資料がコレとコレと。トークイベントとかだと割と楽なのがネタを何種類も持ってきてお客さんの反応見ながら出来るんですけど。でも講義って言うのは大体いっこのテーマで二時間とか三時間続けなきゃいけないんで。それは少し違うのかなと思いましたけど。でもまああいう形の長話もアリかなと思って。僕トークイベントの経験が長かったからか、お客さんが飽きてるって辛いんですよね。

----じゃあ講義自体はトークイベントと変らない感じで。
鶴岡▼うん、変わりなかったですね。僕ねライターの中でも異質らしいんですよ。かなり芸人気質が強いって言われてて。人に言われて気がついたんですけど芸人用語を何気ない日常会話で使っちゃうんですよ。音楽業界や芸人の知り合いも多いからかな。まず授業が終わったあと学生さんとみんなで飲みに行ったの二次会って言ってたんですよ。それおかしいんですよ。最初に飲みに行ってるのは普通の感覚だと一次会ですよね。音楽業界だとライブが終わってから飲みに行くのは二次会なんですよ。だからあれ僕の中ではイベントなんですよ。

----じゃあ今回は講義が一次会で。二次会(笑)では学生と話してみていかがでしたか?。
鶴岡▼いや別に年近いし。僕授業やった時が25ですから。あでもやっぱり普通の22ぐらいってあんまりいろんなこと無いよなとか。僕がなんか激動の20代前半だったらしいんで自分ではこれが標準だからわかんないんですけど。ああ僕自分ですごく面白い会話だなとか思ったのが、休み時間に学生さんの一人が声かけて、いくつですか?って聞かれて昭和48年生まれの25ですって答えたら、先生は僕とタメですね言われて。不思議な会話だなって。あとやっぱり文学部だからかな、みんなやっぱりライターになりたい方とかすごい多いじゃないですか。やっぱそういうの僕が昔一番暗澹たる部分だったライターとしてデビューする直前とか直後の時の、世の中に自分の存在を知らしめたい、どろどろした部分、今でもありますけどね、そういうものがすごく言葉の端々に感じるので彼等を身近に思えたりして。

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